(撮影:鈴木泰介)
・愛媛産真鯛 香梅酒蒸しと富山産白えび唐揚げ、菜の花と赤蕪の雛ちらし
・八重洲鰻はし本 刻み穴子う巻き仕立て
・大根と白菜の香の物
・炒り鶏と根菜炊き 粟麩揚げ浸し 金柑塩麹
・白酒仕立て汁、手毬麩、大豆の西京味噌のお椀
・チョコレートムース
「3月第一週ですか、それならぜひ桃の節句のお弁当をお届けしましょう!」 監修した「八雲茶寮」梅原料理長の第一声どおり、今週は、待ちに待った春の到来を思わせるメニューです。
食材は愛媛のサステナブルな真鯛、富山湾に春を告げる白えび、そろそろ旬を迎える菜花に名残り食材である金柑と赤蕪。おだやかな酸味のちらし寿司には、ほろ苦さがうれしい菜花を揚げて刻んだものを合わせています。炒り鶏と根菜の炊き合わせ、金柑の塩麹漬けは、食感や調味方法が異なる様々な素材を取り合わせた「和食らしい」わくわく感を楽しんでいただけるメニュー。白味噌のお椀にはアルコール分を完全に飛ばした酒粕を風味づけに加え、お雛祭りの高揚感を伝えました。そして今回は、八重洲の「鰻はし本」より橋本正平料理長も参画!「はし本」自慢のう巻き仕立ての卵焼きは存在感たっぷりで、彩りも華やかなお弁当が完成しました。
振り返ればSmile Food Projectは昨年4月、春のメニューでスタートしました。それからもう一年近く、社会のありようが大きく変わった一方で、医療現場の逼迫は続いています。皆さまに、どうか春の風を感じていただけますように。
(メニュー担当:C-Blueより「八雲茶寮」梅原陣之輔料理長、「八重洲 鰻はし本」橋本正平料理長)
Chefs for the Blueが選んだ
今日のサステナブル・シーフード
・愛媛・内海水産のASC認証真鯛: 2020年夏、真鯛で世界初のASC認証を取得した愛媛の養殖漁業者、内海水産。通常はアジやイワシなど天然の小魚を粉末にしたフィッシュミール を餌にするところ、トウモロコシや大豆など植物原料の比重を増やし、また使用する天然魚についても乱獲されておらず、トレーサビリティがきちんとわかるものを確保しています。さらに真鯛にストレスを与えないよう生簀の中の魚の密度を低く抑えたり、水温や海中に溶け込んでいる酸素や窒素、アンモニア濃度、海底の泥などのモニタリングを行うことで、養殖が環境に負荷を与えすぎていないかを定期的にチェックしています。
・富山湾しろえび倶楽部のしろえび: 富山湾の宝石、深海に生きるしろえび。新湊漁港の「富山湾しろえび倶楽部」は、“持続可能な漁業”を掲げる漁師のグループが取り組む海の未来を見据えたプロジェクトです。乱獲につながる漁獲競争を避けるため、全員の水揚げ金額を集めて(=プールして)各船に均等に分配する“プール制”を導入。富山県の水産研究所とタッグを組み、科学的なエビデンスをもとに資源量を把握し、漁期には日々全船の水揚げ量を調整しながら操業しています。
公式ウェブサイト:https://shiroebiclub.net